K&CのBuro Dijkstra Art Galleryでオープニングがあるというので、行ってきました。Dijkstraというのは、Ellenの名字です。ゲストアーチストの展覧会は、Buro Dijkstra Art Galleryが主催するという形のようです。4時からと早めのスタート。どうも風邪が抜け切らなくて調子が悪いので、朝食後に薬を飲んで寝て、直った気になって、同じく風邪っぽいFumiyaと出かけました。港の入口まで片道自転車で50分、なんとかもって欲しかった天気が、あと少しというところで崩れました。空が明るく、ぱらぱらと来たので、レインコートをいつ着るかの判断のつかぬまま、K&Cに着いた時には、中までしめったりはしていませんでしたが、ズボンと頭はびっしょり。
中に入ると、ほぼ定時だったけれど、すっかり落ち着いた雰囲気で、お客さんも入り始めていました。どうも、客層が他のレジデンスのオープニングとは違います。小奇麗な人たち、家族連れもいます。ぬれねずみのような自分達が、とってもみすぼらしく感じられました。仲間内のパーティではなくて、コレクター向けのオープニングのようです。10月16日にオープニングについて書きましたが、招待状が必要な内覧会という感じです。ギャラリーのオフィススペースもきちんとしていて、商うぞ、という姿勢が感じられました。ドリンクは、もちろん無料。アートとビジネスに関してはいろいろ意見があるとは思いますが、私は、アートの精神性を特別視して、社会から乖離していいとは、まったく思っていません。作る人と作らない人をつなぐ、ひとつの仕組みとして、あるべきだと思っています。私みたいな、ギャラリーで商うのには向かない作品も扱うところなど、Ellenのバランス感覚に好感を持ちました。
展覧会は、1階と2階に別れていて、それぞれ1人づつ展示が行なわれていました。1階では Faces/Faceless、最初の部屋には張子の面がずらりと敷き詰めてありました。その数1200。3ヶ月のレジデンスでできる数じゃないだろうと思ったら、作家はスペイン人で向こうで作って持ってきたそう。いいね、陸続き。となりのスペースでは、紙幣の絵柄などを、モザイクのように使って作った、ポートレイトがライトボックスにあしらわれて、あまり明るくない空間に浮かんでいました。どちらも、気の利いた空間構成がなされていました。まあ、センスがいいとも言えるし、ありきたりとも言えるけど、私は奇をてらったものより、安心して楽しめていいんじゃないかと思います。
2階では、ICI³、やはり部屋は2つに分かれていて、手前では平面を中心に、奥では立体を中心に構成されていました。平面は、立体のおもしろさに足をひっぱられていた感じがしました。同じ作家の作品に見えなかったので、全体のテーマ性がぼやけてしまったし。でも平面売れていました。やっぱ値段は3~5万円くらいが売れ筋か?立体でひときわ大きくて目を引いたのが、ブロワー(枯葉などを吹き飛ばす機械)にストッキングみたいなものをはかせて、対面にはホースを抜いた掃除機。手の届かない囲いの中にありますが、手元にスイッチがあり操作できるようになっています。うまくやると、ブロワーで吹かれたストッキングが、掃除機に吸いつけられるという、まあ、ちょっとHっぽいっちゃHっぽい。ちいさな男の子が熱心にやっていて、やり方を教えてくれました。お父さんも、うれしそーにしつこくやっていたので、その手のネタはやっぱりうける、と確信した次第です。私の作品には無い要素だねー。
帰りに中華マーケットで、先日の麻婆豆腐ソースに引き続き、ブラックビーンソースと、豆板醤を買ってみました。
帰りに見た夕焼け